東京西法律事務所

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2014年12月19日金曜日

ヘイ!ヘイ!ヘイ!ラム君登場



皆さん今日は(裏声で)。

本日から東京西法律事務所で弁護士として働くことになりましたラムといいます。宜しくお願いします。


冗談です。

ラム君は、ヘーベルハウス(旭化成ホームズ)さんのイメージキャラクターです。

本日、担当者さんからお土産として頂戴しました(ありがとうございます)。

先日、私が旭化成ホームズさんの相続セミナーでお話をさせて頂いたことは、当ブログでご報告した通りです。
 
このたび、年末のご挨拶にいらっしゃった担当者様のご厚意により我が家の子供たちに人形をプレゼントして頂きました。

とっても可愛いです。

子供たちが喜ぶと思います。

こんな素敵なプレゼントを頂けるのなら、どんなセミナーでも無料でやります。(割と本気です)

担当のN様、ありがとうございました。

【関連するブログ記事】 
相続セミナーにて講演します(告知)
相続セミナーの講演を終えて

2014年12月2日火曜日

婚外子(非嫡出子)の相続分をめぐる最高裁判決について

報道によりますと、2000年(平成12年)5月に死亡した方の相続について、本日、最高裁が非嫡出子の相続分を「嫡出子の2分の1」とした当時の民法の規定を合憲と判断する判決を下したようです。

婚外子の相続格差規定、00年5月時点では「合憲」 最高裁判決
2000年5月に死亡した男性の遺産分割を巡る訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は2日、結婚していない男女間に生まれた婚外子(非嫡出子)の相続分を法律婚の子(嫡出子)の半分とした民法の旧規定は違憲だと主張した婚外子側の訴えを退けた。
 最高裁大法廷は同種訴訟を巡る昨年9月の決定で従来の判例の合憲判断を見直し、遅くとも01年7月時点で規定は違憲で無効だったとしていた。
 第3小法廷はこの日の判決で「00年5月当時に規定が違憲でなかったことは過去の判例が示している」と指摘した。
 今回の訴訟では、婚外子の原告が嫡出子らを相手に平等な相続分の支払いを求めていた。今年3月の二審・東京高裁判決は、昨年の大法廷決定以前に最高裁が00年6月時点や同年9月時点で婚外子規定を「合憲」とする判断を出していたとし、「それより前の00年5月時点で違憲だったとは言えない」としていた。
 昨年9月の最高裁決定は、家庭の在り方や国民の意識の変化を踏まえ、子供に選択の余地のないことで不利益を及ぼすのは許されないと指摘。相続格差を定めた婚外子規定の合理性は失われていると判断し、01年7月時点で規定は違憲で無効だったとした。
 (引用:日本経済新聞web刊

非嫡出子の相続分に関する以前の民法の定めについては、昨年9月、(今回の事案の1年2ヶ月後である平成13年7月に発生した相続の事案に関して)最高裁判所が違憲判断を下したことが記憶に新しいところです。

その際、この違憲判断がどの程度過去に発生した相続に遡って適用されるかが話題になりました。

違憲判断が過去に無制限に遡ることは、すでに決着のついた相続について争いを蒸し返すことになりかねず、避ける必要があります。

判決が出された当時、私は、平成12年6月に死亡した方の相続について最高裁が合憲と判断した事案が存在したことから、平成12年6月以前の相続については今後も合憲判断が維持されると考えました(当時私が発表した文章は、その後、相続総合情報ウェブサイト「わかる相続」に収録しております)

今回の判決は、従来予想された範囲内であり、大きな波紋を呼ぶものではないといえるでしょう。

【関連する本サイトの記事】

4-2-8 被相続人に非嫡出子がいるとき

 婚外子規定は昨年末の民法改正で削除された。

2014年11月30日日曜日

相続セミナーの講演を終えて

10月30日付の本ブログ記事にて告知させて頂いた通り、本日開催の旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)様主催の相続セミナーの講師(講演タイトル「もめない相続、上手な遺言」)を務めさせていただきました。

一般の方向けの講演ですので、なるべく分かりやすく、私がこれまで弁護士として相続を扱ってきた経験の中から、どのような方にとって遺言書が役に立つのか、どのような手順で遺言書を作っていくのか、遺言書の内容はどのようなものが良いのか、ということを具体的にお話しさせて頂きました。

弁護士の講演というと、一般的には法制度の説明が多いと思いますが、そのようなものは本やインターネットを見れば大体分かりますので、あえて省略し、クイズや4コマ漫画による解説も交えながら、一般の方が身近な話として理解しやすい内容とさせて頂きました。

セミナー後に参加者14名のうち3組の方から個別のご相談をいただきました。一緒に講演させて頂いた税理士さんにも、同じくらいの数の個別相談のお申し込みがあったようです。

おかげさまで、セミナー後に個別相談のために予定していた時間を大幅に超過してしまい、ご相談が途中で終わってしまった方については、後日無料でご相談をお受けすることにさせて頂きました。

手前味噌ではありますが、税理士さんへの相談も含めると参加者の半分近くの方から個別にご相談頂いたというのは、それだけセミナーの内容にご興味を頂けたということではないかと胸を撫で下ろしております。

ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

【関連するブログ記事】 

2014年11月23日日曜日

「花押」による遺言書は有効か

世にも珍しいことがあるものです。

戦国時代に使われていた「花押」を現代でも日常使用している方がいるんですね。

花押とは、昔の人が手紙に用いた一種のサインで、下の例のように戦国武将が用いていたことで知られています。



(引用:今様花押−花押の豆知識


花押は、江戸時代にも使われていたようですが、印鑑の普及とともに、だんだんと廃れていったようです。

現代でも、閣僚が閣議決定に署名する際には、花押を用いることが慣例となっているようですが、有力政治家にでもならない限り、現代人が花押を用いることは皆無と言ってよいでしょう。

ところが、驚いたことに、実際に「花押」を印鑑の代わりに用いて遺言書を作成した人がいたのです。

民法968条1項では、自筆証書遺言を作るためには、署名の他に、押印することが必要とされています。押印がなければ、遺言書は無効になります。

そこで、花押により作成された遺言書が「押印」されたものといえるかが問題になります。

各種新聞報道によれば、今年10月23日、福岡高裁那覇支部は、花押を民法968条1項の「印」と認める(すなわち遺言書は有効)判決を下しました。
 遺産相続の遺言書に使われる「印」の代わりに、戦国武将らのサインとして知られる「花押」の使用は有効かどうかが争われた訴訟の判決で、福岡高裁那覇支部は24日までに、印と認定できると判断した一審・那覇地裁判決を支持し、遺言書を有効と認めた。
 一審判決などによると、沖縄県の男性が不動産の相続について花押が記された遺言書を残し死去。次男が遺言書の有効性を求めて長男と三男を相手取り提訴した。長男らは無効と主張した。
 民法は遺言書の要件として印を求めている。今年3月の一審判決は男性がこれまでも花押を使用してきたと指摘。印鑑より偽造が困難である点を踏まえ「印と認めるのが相当」と判断した。高裁那覇支部も支持し、長男らの控訴を棄却した。
 中根弁護士は「今回は男性が生前、花押を使っていた特殊な事情が考慮された。争いを生じさせないためには実印を使う方が適切」と話した。
 中国に起源のある花押は、豊臣秀吉ら歴史上の人物が使ったほか、現在も閣議書を回覧する「持ち回り閣議」で大臣が使用することがある。〔共同〕
(引用:日本経済新聞web刊

判決文全文はまだ入手できておりませんが、これまでの下級審判例に比べ、この判決は、比較的「思い切った判決であるという印象です。

例えば、近時、東京地裁平成25年10月24日は、以下のように述べて、署名はあっても押印を欠く遺言書について、無効と判断しています。
被告は,本件サイン等が「押印」と同等の意義を有するので,本件書面は,自筆証書遺言の「押印」の要件を充足すると主張する。
しかしながら,民法968条1項が自筆証書遺言の方式として自書のほか押印を要するとした趣旨は,遺言の全文等の自書とあいまって遺言者の同一性及び真意を確保するとともに,重要な文書については作成者が署名した上その名下に押印することによって文書の作成を完結させるという我が国の慣行ないし法意識に照らして文書の完成を担保することにあると解されるところ(最高裁昭和62年(オ)第1137号平成元年2月16日第一小法廷判決・民集43巻2号45頁参照),いまだ我が国においては,重要な文書について,押印に代えて本件サイン等のような略号を記載することによって文書の作成を完結させるという慣行や法意識が定着しているとは認められない。
被告は,本件サイン等が「押印」と同等の意義を有すると主張するが,以下のとおり,Aも法的意味を有する重要な文書について本件サイン等を記載することによって作成を完結させていたとは認められない。
すなわち,本件略号は,本件ノートのうち平成18年7月11日の頁(乙12の7枚目)や,乙18,19の書面に記載されていることが認められるが,それらの書面は,その日の出来事に対する気持ち(乙12)や,人生訓(乙18,19)といった法的意味を有するとはいえない内容を記載するものであり,かえって,Aは,養子縁組に関する覚書(甲10),手術に関する承諾書(乙3),建物登記に関する図面(乙9の3・35枚目)といった法的意味を有する文書については,押印あるいは指印することによって文書の作成を完結させていたことが認められる。このようなAの本件略号の使用状況のほか,本件書面は,Aが日々の出来事やそれに対するAの気持ちを主な内容とする本件ノートの一部であることを踏まえると,本件サイン等が,遺言という重要な法的意味を有する意思表示を記載した文書の作成を完結させる意義を有していると認めることはできず,本件サイン等が押印と同等の意義を有している旨の被告の主張は採用できない。
さて、花押は、人が手で書くものですから、本質的にサイン(署名)の一種であると考えられます。

従って、上記の裁判例の基準をそのままあてはめると、花押を押印と認めるのは難しいように考えられます。

また、福岡高裁那覇支部判決が理由として挙げたとされる「花押が印鑑より偽造が困難である」という理由も、一見もっともなようですが、民法が(花押と同様に偽造が困難な)「署名」の他に「押印」まで要求していることを考えると、疑問なしとはしがたいように思われます。

この判決が確定したか否かは現時点では分かりませんが、続報が待たれます。



2014年11月20日木曜日

相続セミナー第2弾

先日、私が講師を務める予定の相続セミナー(今月末開催予定)の告知を行ったばかりですが、来月、別のセミナーでも講師を務める予定です。

こちらは、国際的NGO団体の日本支部である「国境なき医師団 日本」様の主催するセミナーとなります。

遺産の一部を世の中に役立てようという貴重な志をお持ちの方々に、遺言の役割等について分かりやすくお伝えさせて頂きます。

今回のセミナーは、支援者さん向けに開催されるものですので、主催者様への直接のお問い合わせはご遠慮ください。




2014年11月12日水曜日

荻窪グルメ探訪(1)続編 「坂ぐち」再訪

当ブログでは、これまで3回にわたり荻窪の美味しい店を紹介してきましたが、本日は、お昼の時間に、最初の記事でご紹介した和食「御料理 坂ぐち」さんを訪れて参りました。

注文は、いつもお願いすることの多い、(平日昼限定)お弁当です。




お弁当の中身は、季節ごとに少しづつ変わっていきます。

だし巻き卵、牛肉のしぐれ煮、穴子寿司といった、「いつもの一品」に加え、本日は白子やごまの入った豆腐などを出して頂きました。

野菜の炊き合わせに入ったゆずの香りが、冬の到来を予感させます。

訪れる度に感じるのですが、「坂ぐち」さんで頂く料理には、いつも「季節感」と心地よい緊張感」に包まれています。

この緊張感は、一流ホテルのロビーで感じるそれと似て、完成度の高いサービスに共通するものです。

私も、サービス業の一員として、態度において学ぶべきところがあるように感じています。

ところで、このブログもあちらこちらでご覧頂いているらしく、本日、「坂ぐち」のご主人にも、「ブログ見ました」と声を掛けて頂きました。(また勝手にお店を紹介して恐縮です)

更に、夜にご来所頂いたお客様にも、「ブログを見ると加藤先生は美味しいものがお好きなようですね。」と、私の好みがバレバレの様子。。

意外にも周囲の方にブログをご覧頂いていることがわかり、嬉しさと気恥ずかしさが入り混じったような返答をしてしまいました。

ともあれ、すっかり長居してしまいましたが、美味しい料理を楽しく頂くことができた一日でした。

【関連するブログ記事】

荻窪グルメ探訪(1)和食「坂ぐち」

2014年10月31日金曜日

相続セミナーにて講演します(告知)

ヘーベルハウスでお馴染みの旭化成ホームズ(株)様より相続セミナーの講演依頼をいただきました。

期日:11月30日 10:00a.m.セミナー開始 (9:30a.m.~受付開始, 私の講演は11:10a.m. から) 
テーマ:「もめない相続、上手な遺言」
場所:新東京会館(東京都杉並区阿佐谷南1−34−6)(JR阿佐ヶ谷駅徒歩5分)

このセミナーはどなたも参加可能です。私は12月にもう一回相続セミナーの講師を務めますが、こちらは特定の方のみを対象としており、このブログでも事前告知は行わない予定です。内容は9割方同じですので、一般の方には今回ご応募いただければと思います。

参加申し込みは、旭化成ホームズ(株)様(0120-998-025)までお願いします。






2014年10月10日金曜日

相続無料相談会のお知らせ

急な告知で恐縮ですが、明日と明後日に、杉並区、武蔵野市、三鷹市にお住まいの方を対象とした相続無料相談会を行います。

申込み方法等は、当事務所のホームページの告知をご覧下さい。

リンク:http://tokyowest-law.jp/news/52/

(追記)
相談会は無事終了しました。今回は5組のお客様にご相談頂きました。ご実家が杉並区内のためこの相談会の存在を知った方、知人の方に勧められてご来所頂いた方などがいらっしゃいました。合計6時間程度、心を込めてアドバイスさせて頂きました。ご来所頂いた皆様方のお役に立てたことを嬉しく思います。


2014年10月5日日曜日

荻窪グルメ探訪(3)ラーメン「春木屋」

早いもので10月になりました。

先日まで夏の延長のように暑かったのが、雨が降って急に肌寒くなって来ました。

こういう日は暖かい食べ物が恋しくなります。

そういう訳で、今日は春木屋さんにやって参りました。



(画像出典:荻窪中華そば春木屋

荻窪といえばラーメン、荻窪でラーメンといえば春木屋、という訳で、改めてお店のご紹介は不要な位、有名なお店ですね。

土日は行列の多いこのお店ですが、本日は雨とあって、すんなりお店の中に入る事ができました。



実はこの春木屋さん、当事務所のオフィスからだと徒歩40秒程度で着いてしまう位、近くにあります。(しかも、商店街の屋根続きなので、雨の日でも手ぶらで行けて、私としては便利なことこの上ありません。)

こちらのお店の一番人気はワンタンめんです。
一仕事終えて食欲旺盛な本日は、チャーシューメン大盛を頂きました。



春木屋さんのスープは、鰹だしでストレートな味をしています。

ストレートであるがゆえに、最初は「有名店の割に味のインパクトが薄い」と思ったのですが、食べ慣れると、これが「飽きのこない味」になるから不思議なものです。気がついたら常連客になっていました。

もっとも、8月の事務所移転後に新規のご依頼が増えた事から、ゆっくり食事をする機会が減ってしまい、春木屋さんの至近距離に事務所を移転した後にお店から足が遠のくという、若干皮肉な状況なのですけれど。

そんな本日は、12月初旬に都内で開催される予定の相続セミナーの講演準備をしております。かなりの人数の方を前にお話しさせて頂くことになりそうですが、持ち時間が40分に限られているため、どこまでお伝えし切れるか、知恵を絞っている所です。
(主催者は当事務所ではなく、特定の方を対象としたものであるため、詳細について本ブログでのご紹介を行うかは現段階で未定となっております。ご了承下さい。)

【関連するブログ記事】
荻窪グルメ探訪(1)和食「坂ぐち」
荻窪グルメ探訪(2)カレー「トマト」

2014年9月24日水曜日

お客様の声②

本日終了した遺産分割の件で、お客様に感想を頂戴致しましたので、ご了解を頂いた上でブログに掲載させて頂きます。

今回は「弁護士ドットコム」経由でのご依頼でした。




私も、お客様にとって良い解決が得られて、本当に良かったと思っています。

私は弁護士として当たり前の事をしただけなのに、お客様にこんなに感謝頂いて、むしろ恐縮してしまいました。

○○様の今後の幸せをお祈り申し上げます。


2014年9月23日火曜日

遺言書を作成しました

昨日は、お客様のご依頼により、公証役場で遺言書を作成しました。内容は予め打ち合わせてあるので、所要時間はおよそ30分程度です。




作成した遺言書は、すぐさま銀行の貸金庫へ保管しました。




以前のエントリーでも触れましたが、貸金庫室のセキュリティは厳しいので、慣れていても入るときには少し緊張します。

新たな遺言書を保管するのと同時に、遺言執行のため、以前作成した遺言書を一通取り出して参りました。

多くの場合、訃報は突然訪れます。

何度もお会いしたお客様と二度とお会いできなくなることは、本当に残念です。

しかし、専門家である私は、感傷は脇に置いて、お客様から託された最後の仕事を果たさなければなりません。

【以前のエントリー】
ご存知ですか?貸金庫室の内部

2014年9月21日日曜日

遺言書の検認手続の通知を受け取ったら

自筆証書遺言を作成した方が亡くなった場合、裁判所で検認手続を経ることが必要になります。

裁判所が遺言書の検認手続を行う際には、法定相続人全員に対して検認期日の通知がなされます。

この通知は、法定相続人に検認期日への出席の機会を与えることを目的としていますが、裁判所から突然通知が来るため、驚く方もいらっしゃるようです。

検認手続については、「わかる相続」本サイトでも詳しく解説していますが、ここでは、法定相続人の方が裁判所から検認手続の通知を受け取った際の対応について、いくつか触れておきたいと思います。

①事実関係の確認と答えの準備
検認期日では、裁判所から必ず聞かれる質問がいくつかあります。

当日慌てないために、あらかじめ事実関係に即した答えの準備をしておく必要があります。

裁判所から必ず聞かれる質問は、以下の通りです。

(1)遺言書の字は本人の字だと思うか
(2)遺言書の印影は、本人の印鑑だと思うか

たった2つだけなので、簡単なように見えますね。

でも、これらの質問に正確に答えるためには、予め本人の字や、印鑑を可能な限り確認しておく必要があります。

なお、検認手続を申し立てた人は、もっと多くの質問を受けますが、「わかる相続」本サイトに譲り、この記事では割愛します。

②専門家への相談
遺言の有効性に関して争いが発生する可能性がある場合は、検認手続の前に、検認期日での対応について専門家にあらかじめ相談しておくべきです。これから理由を説明します。

検認期日であなたが話した内容は、検認調書(裁判所が検認手続の結果を記した書面)に記録されます。

この検認調書は、後日、遺言の有効性について争いが起きたときに、当事者が検認期日に何を言っていたかについての大事な証拠となります。

だから、間違ったことを言ってしまって後から取り返しがつかないような事態だけは避ける必要があります。

ところが、検認期日は時間が短く、せいぜい10分程度で終わってしまいます。簡単な質問であっても、場慣れしていない人が、思った事を裁判官に正確に伝えるのは必ずしもできることではありません。上記の(1)(2)の質問自体は簡単なようでも、答えの理由も含めると、必ずしも単純な答えにはならないからです。

従って、予め専門家に相談して、受け答えの表現を詰めておいた方が良いのです。

なお、弁護士は、あなたの相談に乗るだけでなく、必要に応じてあなたの代理人として裁判所の期日に出席することもできます。

詳しくは、「わかる相続」本サイトをご覧下さい。

【関連する本サイトの記事】
10-1-3 検認手続の流れ

2014年9月12日金曜日

お客様の声①

先月中旬より新規のお客様が立て込んでおり、相続のエントリーをなかなか再開できずにおります。

その代わり、ではないのですが、以前「限定承認の申立」のご依頼を頂いた杉並区内のお客様より、感想を頂戴しましたので、ご了解を頂いてブログに掲載させて頂きます。



限定承認については、以前のエントリーでも触れたことがありますが、あまり利用されていない制度のため、実際に取り扱っている専門家の数は少ないという印象です。

お客様のお役に立てて良かったと思っています。

ご依頼ありがとうございました。

2014年8月22日金曜日

オフィスの引っ越し(5)(完)

当事務所のオフィス移転から3週間が経過しました。

当初はただ広いだけだったオフィスも、大量の備品購入を経て、すっかり法律事務所らしくなりましたが、それでも毎日新たな備品が到着します。

先日は、こちらの大きな包みがやって参りました。

大きな梱包


発送元は、オハイオ州コロンバス。イリノイ州シカゴの空港を経由して、成田から当事務所まではるばる運ばれて来ました。


運送経路

この包みを解いていきます。すると、中から到着を心待ちにしていた絵が出てきました。



早速、会議室に飾ります。8kg弱あるので、事務員さんにも手伝ってもらいました。


観葉植物と併せて、随分と室内の雰囲気が和らぎました。

会議室の奥から入り口方向を見たところは、こんな感じです。


 
当事務所の備品は、テーブルやフロアランプのような大きなものから、来客用グラスやコースターのような小さなものまで、一点一点すべて私が時間をかけて選び抜いています。(そのため、今月は本当に大変でした。)





そして、当事務所の受付には、私の選んだ一枚の写真がかかっています。




この写真は、どこだか分かりますか?

ちょっと写真が小さくて、見づらいかもしれませんね。

これまで当事務所にいらっしゃった10人以上の方に、クイズとして出題してみましたが、写真の現物を目の前にしても、正解者はこれまでのところたった1名しかいません(当事務所の新規のお客様でした)。
→8月22日 2人目の正解者が出ました

我こそはと思う方は、当事務所にいらっしゃった際に、当ててみて下さい。

チャンスは1回きり。都市名を当てた時点で正解とします。

さて、引っ越し関連のエントリーも5回目となります。これにて一連のエントリーは一旦区切りとさせて頂きます。当事務所の移転を見守って頂いたブログ読者の皆様、ありがとうございました。今後とも宜しくお願いします。

2014年8月8日金曜日

オフィスの引っ越し(4)

今週も、あっという間に過ぎてしまいました。

当事務所では、ようやく本格的に業務を開始できる態勢が整ってまいりましたが、注文したオフィス家具類や備品が毎日のように届く状況はしばらく終わりそうにありません。

さて昨日は、当事務所のホームページ製作のため、写真撮影を行いました。

折角プロの方に撮って頂いた写真ですが、実際にホームページに使用する写真はごく一部です。

とてももったいないので、ボツになった中から比較的良い写真をブログで紹介することにしました。

まずは受付の写真から。



花は仲良くさせて頂いている事務所の近くの会社の社長さんからお祝いに頂いたものです。

これを受付台に載せると雰囲気ばっちり。

ホームページには、別の角度から撮った写真が掲載されますが、花を贈って頂いた方も、まさかご自分が贈った花が当事務所のホームページの一部として後の世まで残るとは予想されていなかったでしょう。

次は会議室です。



前回のエントリーの写真と比較すると、奥の方にフロアランプが増えているのがわかりますね。

プロの方が撮っていただいたせいか、柔らかい光の雰囲気が出ていて素敵な一枚です。

最後に....



私。
何だか楽しそうに話してますね。
ご相談風景として撮ったものですが、後ろ姿はもちろんお客様ではなく、当事務所の事務員さんにモデルになってもらいました(thanks!)。

3枚の写真を紹介しましたが、どれも焦点の合わせ方が上手で、焦点以外のところはうまくボケています。

ホームページ掲載写真も、もちろんきれいに撮れていますよ。

どうぞ下記のURLをご覧下さい。

http://tokyowest-law.jp/

続き【オフィスの引っ越し(5)】はこちら

2014年8月2日土曜日

オフィスの引っ越し(3)

昨日(8月1日)、当事務所は移転オープンの初日を迎えました。

ところが、実はオープン前日に、あるトラブルに見舞われていたのです。

それは....

会議室のテーブルがない(!)

勿論テーブルは随分前に発注済みだったのですが、いざ配送当日に配送業者さんが来てみると、テーブルの天板が大き過ぎて建物の階段を通過しないことが判明したのです。

もともと発注先の業者さんは現地下見済みだったので、通常は起こりえないハプニングです。

法律事務所の会議室にテーブルがなくては、お客様に来て頂いても打ち合わせができません。思わぬ事態にさすがの私も動揺しました。

そこで急遽、業者さんに建物裏側のベランダから人力で天板を引っ張り上げて頂くことになりました。

50kgはあろうかという重い天板のこと、翌日(オープン当日)夕方に4人の作業員さんがいらっしゃいました。

いよいよ搬入が始まります。写真にロープが写っているのが見えるでしょうか?


ベランダから見下ろした作業風景

天板を引っ張り上げるのは簡単な作業ではなく、ともすると下の階のベランダに引っかかっては位置を調整したりと、15分くらいはかかったと思います。

作業途中で、外に出てみました。


空高く昇りゆく天板

途中から下で様子を見ていた私も何かあるたびにハラハラし放しです。無事5階に到着したときは、本当にほっとしました。

そんなこんなで、ようやく会議室にテーブルが入りました。

会議室

別途購入した椅子とテーブルの雰囲気がマッチしているか、現物を見るまで心配だったのですが、どうやら大丈夫そうです。

会議室には、これからも絵を飾ったり、コーナーにフロアランプを設置したりと、お客様にご相談頂きやすいような雰囲気作りを進めていきます。

それから、初日の午前中に、いつもお世話になっている方々から、お花や観葉植物を頂戴しました。ありがとうございます。


花と観葉植物

今後とも、当事務所を宜しくお願い申し上げます。

2014年7月28日月曜日

オフィスの引っ越し(2)

本日のエントリーも相続の話でなくて申し訳ありません。

8月1日のオープンに向けて着々と準備が整っている当事務所の様子を現場写真でレポートします。

先週、私が東京を離れている間にパーティションと床の工事が終了し、本日は壁紙工事となります。

私が午前9時に現場に着いたところ、既に工事の準備が始まっていました(汗)。


壁紙工事準備の様子

壁紙を貼る職人さんは非常にてきぱきとしていて、広い壁に次々と木目調のシートを貼り付けていきます。

職人仕事を間近に見る機会はなかなかないので、しばらく眺めていましたが、熟練の仕事ぶりを見させて頂くのも気持ちの良いものですね。




てきぱきと働く職人さん

職人さんは、昼過ぎにはすべてのシートを貼り終えて帰って行ってしまいました。

これで、看板関係を除き、すべての工事が終了。いよいよ引っ越しの準備が整いました。

ここで工事後の様子を少しだけ公開します。

執務室は、まだがらんとして広く見えますが、これから机や本棚やコピー機でぐっと狭くなると思います。



執務室

エントランスを斜めから見たところです。今はただの壁ですが、ライトの下には事務所名(東京西法律事務所)の文字が入る予定です。



引っ越し(30日予定)が済んだら、またレポートします。

落ち着いたら、相続のエントリーも再開しますので、お楽しみに。

続き【オフィスの引っ越し(3)】はこちら

2014年7月21日月曜日

オフィスの引っ越し

実は、現在オフィスの引っ越しをしております。

引っ越し先は、今の場所から200メートルくらい荻窪駅に近くなります。

 

空調工事の様子です。

会議室(大)の窓
 
雰囲気を重視し、縦型ブラインドを取り付けました。
 

執務室の窓
 
こちらも縦型ブラインドです。

まだ、電話番号も決まっておりませんが、工事は着々と進行し、次の週末にはカーペットとパーティション工事も完了します。

今はまだがらんとした空間ですが、次の更新時には、完成した姿をお見せできるのではと思います。

お楽しみに!

2014年7月2日水曜日

荻窪グルメ探訪(2)カレー「とまと」

第一弾に続く第二段は、超人気のカレー店「とまと」さんです。



(画像引用先:池袋グルメ探検隊

地元ではご存知の方も多いと思いますが、開店の11時30分にはいつもお店の前にずらりと行列ができています。


(画像引用先:マカロン由香の「本日の一皿」

なぜこんなに人気なのかというと、味が他のカレー屋さんとは全く異なるからです。

よく、「高級カレー」というと、ホテルや銀座の老舗店で出されるカレーのような、口当たりの良い洗練された味を思い浮かべますが、こちらのカレーはひと味もふた味も違います。

一言で言うと、「スパイスの塊」

一口食べれば違いが分かるほど、大量のスパイスが投入されています。

この圧倒的に豊富なスパイスの種類と量が、このお店の味を際立たせています。

お値段もただ者ではなく、一皿で1850円〜2300円程度します。

私は、この値段のほとんどはスパイスの原材料に充てられているのではないか、と推測しています。

お店のカウンターにも、この通りずらりとスパイスの瓶が飾られています。




この大量のスパイスが織りなすオンリーワンな味によって、「とまと」さんは食べログのランキングでも、並みいる有名店を押しのけ、東京のカレー店の中で堂々の5位に入賞しています。

さて、本日は、ジャワカレーの野菜入り(追加トッピング)を注文致しました。



見ての通り、カレーの色は、黒に近いです。
福神漬けとタマネギの醤油漬けが薬味です。

あっと言う間に平らげてしまいました。

食後は季節のシャーベットが付きます。

このお店で一番有名なメニューは、おそらくタンカレー(牛タン入りのカレー)です。こちらもおすすめです。

なお、ボリュームも多く、かなり満腹感があるので、胃もたれしやすい方は、トッピングなしが良いかもしれません。

2014年6月26日木曜日

税理士選びの秘訣(相続編)

以前、【GW特別企画:弁護士選びの秘訣(前編)】と題して、弁護士の上手な選び方についてご説明したことがありました。

本日は、(相続に関する)税理士さんの選び方についてご説明します。

まず、1番大事なことは「資産税に詳しいこと」です。

相続税や贈与税のことを、まとめて「資産税」と呼びます。

全国に沢山いらっしゃる税理士さんの中で、資産税の分野を専門にされている方は少数派です。なぜなら、法人税や所得税の申告をメインの業務にしている方が大多数だからです。

そして、資産税についてよく知らない税理士さんに相続税の申告を依頼すると、大変なことが起きることがあります。

以前、お客様から、こんな話を伺ったことがありました。

昔、その方のお父様が亡くなった際に、お父様の会社の昔からの顧問税理士さんに相続税の申告を任せていたらトラブルになったというのです。

トラブルの内容は、「相続税の申告後に税務署から名義預金の存在の指摘を受け、修正申告を余儀なくされた」というものでした。

話を聞いていると、この件は、税理士さんに問題があったのではないかと思われました。

通常、相続税の申告を行う場合、名義預金がないかを確認するため、亡くなった方の預金口座について、過去数年分の取引履歴を調査します。

(名義預金についてご存じでない方は、まず【生前贈与の落とし穴−「名義預金」(前編)】 をご覧ください。)

ところが、くだんの税理士さんは、お客様のお父様の預金について過去の取引履歴を一切調べることなく、単純にお父様が亡くなった日の預金残高に基づいて相続財産の額を確定し、相続税の申告をしていたのです。

当然ながら、このやり方では名義預金は発見できません。この税理士さん(ご高齢の方でした)は、名義預金が存在するリスクを完全に見落としていたのです。

そのような見落としが生じた理由は、その税理士さんが普段から相続税の申告を行っていなかった点にあったものと思われます。

このトラブルが原因で、その税理士さんは、完全にお客様の信用を失ったようでした。

ところで、会社を経営されている方の場合、まず間違いなく顧問税理士さんがいらっしゃいますし、相続税の申告も依頼されることが多いと思います。

しかし、それが果たして正しい対応かは、よくお考えになった方が良いと思います。

なお、当事務所では、相続関係のご依頼については、資産税に強い税理士さんと緊密に連携を取りながら進めていますので、ご安心下さい。

2014年6月24日火曜日

ご存じですか?「貸金庫室」の内部

当ブログ読者の皆さんは、貸金庫の内部をご覧になったことはありますか。

当事務所では、お客様からお預かりした大切な遺言書を、銀行の貸金庫で保管しています。

実際に貸金庫を利用されたことのない方でも、映画などから「貸金庫室」のイメージが湧く方も多いと思います。

例えば、こんなイメージだったり↓



(画像引用:こすずめ日記(http://kosuzume2.exblog.jp/iv/detail/index.asp?s=13296927&i=201108/16/50/a0089450_2034824.jpg))

こんなイメージだったり、しますね。


(画像引用:国立倉庫株式会社http://www.kunilogi.jp/safetybox/service.html

結構、ものものしい雰囲気です。

当事務所でお借りしている貸金庫も、こんな二重三重のセキュリティーに守られた銀行の内部にあります。

本日も、お客様からお預かりした遺言書を貸金庫に保管して参りました。



貸金庫室の引き出しの中には、1つ1つ、こんな金属製の箱が入っていて、引き出しから箱ごと取り出せるようになっています。

だんだん、遺言書で箱が一杯になってきました。もう少し大きいサイズをお借りする日もそう遠くないかもしれません。



写真をもう一枚。

こちらは、貸金庫室に付属している小部屋です。セキュリティーの内側には、こんな小部屋がいくつかあって、預けたものを確認したり、金属の箱にものをしまったり、することができます。

至れり尽くせりのサービスで、○○銀行様には感謝しきりです。

このように、お客様の遺言書はしっかりと守られておりますので、どうぞご安心下さい。




2014年6月23日月曜日

選ばれる事務所へ

最近、とても嬉しいことがありました。

新たにご契約頂いたお客様との打ち合わせの時に、「なぜ当事務所を選んで頂いたのか」という理由をお伺いしたときです。

そのお客様は、当事務所にいらっしゃる前に、なんと8つもの事務所で法律相談を受けられたそうです。(大変な労力ですね。)

そして、そのどれもがピンと来なかったので、9つ目の事務所として当事務所にご相談にいらっしゃったそうです。

お客様は、「これまで相談した弁護士は、残念ながら必ずしも相続に詳しくなかった」とおっしゃっていました。

(その他、諸々の参考となるお話をお伺いしましたが、ここでは省略させて頂きます。)

9人の弁護士の中で1番に選んで頂いたことは専門家として本当に光栄なことです。

今後もお客様の信頼に応え続けるべく、努力を重ねて参ります。

2014年6月20日金曜日

これは拙い! 相続税の脱税について

本日、相続税の脱税に関するニュースが報道されていました。記事は以下の通りです。

愛知県武豊町ですし店を営んでいた父親の遺産約2億5千万円を隠し、相続税約1億円を免れたとして、名古屋国税局が相続税法違反(脱税)の疑いで、長女と長男を名古屋地検特捜部に告発したことが分かった。生前に引き出した多額の預金をすし店だった建物に隠しており、刑事責任を問うべきだと判断したとみられる。
 告発されたのは、長女の主婦湯本尚代相続人(46)=同県豊山町=と長男の会社員深谷健史相続人(39)=武豊町。
 関係者によると、2人は2010年8月、父の深谷澄氏が65歳で病死した際、現金や預金、不動産など総額約4億5千万円の遺産を相続したが、死去する前に複数回に分けて引き出した預金を店舗兼住宅に隠すなどして、2億5千万円を除外して税務申告した疑いがある。
 名古屋国税局が昨年6月に強制調査(査察)。澄氏の死後は使われていなかった店舗兼住宅の押し入れや棚などから、多額の現金や預金通帳が見つかったという。
 湯本相続人は取材に対し「父が亡くなり、慌ただしい日々を送る中で、現金や預金をそのまま放置してしまった。相続税をきちんと納税しなかったことを、今は後悔している」と説明。「姉弟で話し合ってやったこと。弟も反省している。既に修正申告をした」と話した。
 澄氏の営んでいたすし店は、30年ほど前に開業。近所の住民らによると、澄氏は地元の有名店で修業した腕のいいすし職人として評判で、3階建ての店舗兼住宅を構えるなど繁盛していた。
 02年ごろに閉店したという。

引用元:中日新聞 CHUNICHI web
 (http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014061990085228.html)

さて、色々と突っ込みどころの多い話ではありますが、何が間違いかというと、まず亡くなった方がこんな稚拙な方法で脱税ができると思っていたことです。

繁盛したお寿司屋さんですから、それなりに収入があったものと考えられますし、税務署も毎年の確定申告を通して年収を把握しています。(もっとも、現金商売ですから所得税も脱税していた疑いもありますが。。)

従って、相続財産の額についてもある程度の予測はつきます。

それが蓋を開けてみたら相続税の申告額が推計と異なっていた、となれば、当然税務調査の対象になるでしょう。何せ4億5千万円中、2億5千万円(つまり金融資産の大部分と思われます)も隠していれば、怪しいのは当然です。

更に、脱税の手口も稚拙です。

何回かに分けて銀行から引き出して現金で隠したとのことですが、そんな分かりやすいことをしたら、見つかるに決まっています。税務署が調査をするのに死亡時の預金残高しか調べないとでも思っているのでしょうか。

決して笑えない話なのですが、相続の相談の中で、預貯金を相続人の名義の口座に移しておけば、相続税がかからずに済むと思っている方が、時々いらっしゃって、真顔で「大丈夫なんじゃないですか」と聞かれます(実話)。

そんな訳はありません。名義預金として指摘されるのがオチです。

そもそも、素人が簡単に思いつくような脱税の手口をプロである税務署員が見破れないと思う所がおかしいのです。

本当に賢い方は、自分の限界を良くご存じです。だから、できないことをできると思って過信することもありません。代わりに専門家である税理士さんに相談するのです。

もちろん、税理士さんが教えてくれるのは、「脱税」ではなくて「節税」の方法です。余計なリスクを冒すことなく、法律の範囲内でできる工夫を教えてくれます

頼れる税理士さんを選ぶ秘訣については【税理士選びの秘訣(相続編)をご覧下さい。

なお、「名義預金」をご存知でない方は、先日、別のエントリーで詳しく書きましたのでこちらをご覧下さい。【生前贈与の落とし穴−「名義預金」(前編)】

【検索でいらっしゃった方へ】
相続に関する情報満載のブログのトップページはこちらです→ http://wakarusouzoku.blogspot.jp

2014年6月14日土曜日

香典は誰のものか

昨日のエントリー【葬儀費用は誰が負担するのか】の続きのような話ですが、「香典は誰のものか」ということも、知っておいた方が良いでしょう。

こちらは、正解が1つしかありません。

判例上、香典は喪主に対する贈与とされており、これに対する異論は見当たりません。

従って、香典は喪主のものであることは疑いなく、遺産分割を行う必要もありません。

教科書的な話はこれで終わりなのですが、今日はもう少し深く掘り下げて考えてみたいと思います。

仮に、葬儀費用について相続財産から支出した場合も、同じように考えて良いのでしょうか

もともと、社会通念上、香典は葬儀費用に充てられることが予定されており、香典を喪主への贈与と考えるのも、少なくとも香典として受け取った金額については喪主が葬儀費用を負担することを前提としています。

従って、一方で葬儀費用を相続財産から支出しながら、他方で香典を喪主が独り占めするのは、結論としてバランスが良くないように思われます。


あくまで私見ではありますが、このような場合は、「本来先に香典を葬儀費用に充当すべきでありながら、これをせずに相続財産から葬儀費用を支出したことにより、香典の金額に相当する利得を得たものとして、不当利得が成立し、他の相続人に対する返還義務を負う」という考え方もできるかもしれません。

【関連する本サイトの記事】
9−2−6 香典

2014年6月12日木曜日

葬儀費用は誰が払うのか

相続の仕事をしていると、相続人の方が葬儀費用を相続財産である預貯金から支出する例をよく目にします。そして、誰もがそれを当たり前だと思っていて、異議を唱える人は見かけません。

ところが、このような世間一般の考え方と異なり、法律上は、当然に相続財産から葬儀費用を支出することにはなりません。

実は、葬儀費用を誰が負担するか、ということについては法律上は定まった考え方がありません

これまで、葬儀費用の負担を誰がするのかということについて、裁判上で争われた事例は沢山あります。

むろん、わざわざ葬儀費用についてだけ争うということはなく、遺産分割や遺留分減殺請求など、相続に関する紛争が発生した際に、その一部として争われるのです。

このような場合の裁判所の判断はケースごとに異なっており、①喪主の負担とするもの、②相続人共同の負担とするもの、③相続財産から支出すべきとするもの、などに分かれていて、統一されていない状況です。

それぞれの裁判例を見てみると、裁判所の判断が分かれている理由は、ケースごとに背景事情(葬儀費用の負担者に関する地方の慣習や、亡くなった方の地位に照らして必要以上の経費をかけていないかなど)が異なっている中で、それぞれの裁判所が事案ごとに妥当な解決を目指した結果だと思われます。

このような状況であるため、遺産分割調停の場面では、裁判所はあくまで相続人全員の合意が取れることを条件に、相続財産から葬儀費用を支出する扱いをしています。

【関連する本サイトの記事】
9−2−8 葬儀費用の負担者

2014年6月10日火曜日

【自己診断してみよう】自筆証書遺言

相続の法律相談をお受けしていると、偶にご相談者の方から「遺言書を持参したので、これで良いかどうか見て下さい」というご依頼を頂くことがあります。

そういう方のために、便利な自己診断ツールを作成しました。これで、いつでもどこでも自分でチェックすることができます。

まず最初に、こちら【自筆証書遺言自己診断(設問)】をクリックしてチェックシートを入手し、あてはまる方にチェックを入れて下さい。

余り考えすぎず、分からなければ飛ばしても構いません。

次に、こちら【自筆証書遺言自己診断(解説編)】クリックして解説を入手し、結果を自分で判定してみましょう。

解説を最後まで読むと、自筆証書遺言がどれだけ危ないか、ということが分かると思います。

2014年6月7日土曜日

相続人が行方不明の場合の対処法

世の中、親子兄弟の間でも、何らかのきっかけで数十年にわたって消息が不明になるという話は意外と耳にします。

それでも普段は問題なく生活していても、いざ相続が発生すると、これが困ることになるのです。

まず前提として、相続人が行方不明な場合、行方不明者以外の相続人だけで遺産分割の合意を行うことはできません

遺産分割の合意は相続人全員で行う必要があり、遺産分割協議書に相続人全員の署名捺印がないと、銀行でも法務局でも、手続を行ってはくれません。

従って、行方不明者がいる場合は、まずは住民票をたどって本人の生死を確かめる必要があります

それでも生死が不明で行方が掴めない場合はどうするかというと、主に2つの対処方法があります。

1つは、わかる相続本サイトでご紹介した、不在者財産管理人を選任する方法です。

この方法がある意味王道なのですが、不在者財産管理人は、遺産分割が終わってからも不在者が戻ってくるまで財産の管理を続ける必要があります。

また、不在者財産管理人が遺産分割の合意を行う際には裁判所の許可が必要であり、かつ裁判所は不在者に不利な内容で合意を行うことを許可しないなど、制約があります。

そこで、もう1つの方法である、失踪宣告を利用する方法をご紹介します。

7年以上生死が不明な不在者がいる場合、失踪宣告を裁判所に申し立てることができます。(災害等で行方不明となった方は1年ですが、例外的場合なので説明は省略します。)

不在者について失踪宣告がなされた場合、その人は死亡したものとみなされます。死亡時については、失踪から7年が経過したときとなります

失踪宣告を行うメリットは、上記のような不在者財産管理人制度の煩わしさがないことです。

なお、万が一不在者が戻ってきたとしても、既に行った遺産分割が無効になるわけではありません。

上記のいずれの方法をとるにせよ、数ヶ月の時間を必要としますので、弁護士に相談の上、計画的に進めて下さい。
【関連する本サイトの記事】
9−1−6相続人が行方不明の場合

2014年6月5日木曜日

荻窪グルメ探訪(1)和食「坂ぐち」

タイトルを見て驚かれた読者の方もいらっしゃると思います。

「え?相続のブログからグルメブログに衣替えしたの!?」

いえいえ、そういうわけじゃなく。たまには息抜きも。

ご存知の通り、当事務所は杉並区のちょっと落ち着いた住宅地、荻窪にあります。

これから時折、荻窪近辺の美味しい店を勝手にご紹介したいと思います。

第一弾は、和食「御料理 坂ぐち」さん。




写真は、今年1月に当事務所の新年会で伺ったときのものです。季節感と新年らしい華やかさのあるお料理を沢山頂きました。

同じ日のお椀です。白子入りの濃厚なお味でした。

坂ぐちさんは、京都で修行されたご主人と女将さんの若いご夫婦が、昨年夏に始められたお店ですが、食べログでは既にかなり高い点数が付いております。

場所は荻窪駅北口の雑然とした飲屋街の一角にありながら、お店の門をくぐると別世界の空間が広がっています。このお店の「空気」も魅力の一つです。

まだ行った事のない方は、是非お試しあれ。

http://saka-guchi.net

(追記)
本エントリーの公開後も、「坂ぐち」さんにはお客様やお付き合いのある方々との会食に度々お邪魔しています。

ランチタイムは、こんな感じの気軽に食べられるお弁当のメニューもあります。ランチもexcellentです。



兄弟での不動産の共有はなぜ「まずい」のか(後編)

前編では、兄弟の間で不動産を共有すると取り返しの付かないことになる、ということをお伝えしました。

では、これを回避するためには、どうしたら良いのでしょうか。

相続財産の中に、相続人と同じ数だけ、同じ程度の価値のある不動産が複数あったり、不動産の価値に見合うような金額の金融資産があれば、共有の回避はさして難しいことではありません。

しかし、現実には、相続財産の中に不動産が1つしかなく、しかも、めぼしい金融資産がない、というときがあります。

そのような場合は、「代償分割」といって、不動産を取得する相続人が、他の相続人に代償金を支払うことにより、バランスを取るという方法があります。

また、まだ相続が起きていない場合でも、同じような対策を取ることができます。

すなわち、遺言書を作成し、その中で相続人の1人に不動産を相続させるとともに、他の相続人に対して代償金を支払う負担を課すことができるのです。

もっとも、このような方法をとることができるのは、不動産を取得する相続人に資力がある場合に限られるという限界はありますが。

【関連する本サイトの記事】
9. 遺産分割

兄弟での不動産の共有はなぜ「まずい」のか(前編)

今日は、相続の際に起きがちな、「兄弟間での不動産の共有」についてお話しします。

親の世代が亡くなって、相続財産を分けるときに、自宅などの不動産を兄弟間で法定相続分に従った共有にすることがあります。

特に、まとまった額の預貯金など、他に分ける財産がない場合に、唯一の財産である不動産(往々にして自宅であることが多い)を兄弟間の共有とすることが見受けられます。

ところが、この「兄弟間での不動産の共有」は、遺産分割の際に避けるべきことの典型例なのです

その理由は、以下の話を読んでいただくと良くわかります。

【事例】
太郎さんと次郎さんの父、良太郎さんが亡くなったとき、良太郎さんは、2人に相続財産として自宅を残しました。

もともと自宅には太郎さん一家が良太郎さんと一緒に住んでいましたが、太郎さんは自分だけが相続する訳には行かないと考え、次郎さんと話し合いの上、自宅を半分ずつの持分で共有する内容の遺産分割をし、登記も済ませました。

5年後のある日、次郎さんは重病にかかり、治療費がかさむようになりました。

そこで次郎さんは、以前に実家の半分を相続したことを思い出し、太郎さんに「自宅を処分して代金を分けるか、自宅に住み続けるなら太郎さんが持分を買い取ってくれないか」と持ちかけました。

しかし、太郎さんは生活に精一杯で持分を買い取るだけの余裕はありません。また、自宅を売ったら生活の場がなくなってしまいます。太郎さんは次郎さんの申し出をただ断るしかありませんでした。

そこで次郎さんは、やむなく裁判所に「共有物分割の訴え」を提起しました。裁判所は次郎さんの主張を認め、自宅を売却して代金を分割する旨の判決を下し、太郎さんは住処を失ってしまいました。

【事例ここまで】

いかがでしたか。兄弟間で不動産を共有することの恐ろしさがご理解頂けたのではないでしょうか。

唯一の相続財産である不動産を共有すれば、遺産分割の際には丸く収まるのですが、結局は問題の先送りでしかなく、いずれは問題がおきてしまうのです。

仮に何も起きなかったとしても、いずれは訪れる次の世代への相続の際に、更に持ち分が細分化され、複雑化していくことは避けられません。

では、兄弟間での共有を回避するための何か解決方法はあるのでしょうか。後編に続きます。

2014年6月2日月曜日

生前贈与の落とし穴-「名義預金」(後編)

前編からの続きです。

せっかく孫のために積み立てたはずのお金が「名義預金」となることを防ぐには、どうしたら良かったのでしょうか。

一言で言えば、「贈与が成立したことの証拠を残す」ことに尽きます。そのためのポイントをご紹介します。

ポイント① 贈与の事実を明らかにする

贈与契約書を作成して、贈与があったことを明確にしておきましょう。

契約書といっても、何も難しいことはありません。よろしければ【わかる相続本サイトのひな形】をご利用下さい。

なお、贈与を受ける方が未成年者の場合は、法定代理人(親)が代わりに贈与契約を締結して下さい。

また、贈与の金額が、贈与税の対象となる金額(年間110万円以上)である場合は、贈与税を納める必要がありますが、贈与税の申告書を保管しておくことで、贈与契約書に代えることもできます。


ポイント② 金銭の支配を移転する

お金の振込先である口座の通帳やカードを、贈与を受ける方が保管するようにして下さい。

贈与を受けた人がその気になればいつでもお金を引き出すことができる状態にしておくことが重要です。

「名義預金」を避けるためのポイントは以上ですが、ブログでは書ききれない部分もありますので、生前贈与は必ず専門家に相談してから行うことをお薦めします。

 

2014年6月1日日曜日

生前贈与の落とし穴-「名義預金」(前編)

今日は、「相続に関わるプロなら誰でも知っているけれど、世の中にはほとんど知られていない」大事な話をします。

世間では、「おばあちゃんがかわいい孫の名前で預金口座を作って、将来のためにお金を少しずつ積み立てておく」ということがよくあります。

微笑ましい話ではあるのですが、正しいやり方を知らないと、相続の際に混乱を招く原因になることがありますので、要注意です。

さて、こういう場合にありがちなのが、おばあちゃんが孫にも知らせず、自分の印鑑を使って口座を作る」というパターンです。

孫が無事成人して、通帳を渡す時が来ればまだ良いのですが、その前におばあちゃんが亡くなった場合、相続との関係でこの預金はどのように取り扱われるのでしょうか?

実は、通帳の中の預金は、おばあちゃんの相続財産の一部となります。当然、相続税の課税の対象にもなります

ここまで読んできて、「あれっ?」と思った方もいらっしゃるでしょう。世間一般には、「通帳の名義が孫のものだから、預金は孫のものだ」と思う方の方が多いのではないでしょうか。

しかし、本当はそうではないのです。これからその理由を説明します。

もともと、おばあちゃんがお孫さんにお金を贈与したい場合、おばあちゃんとお孫さんの間で贈与契約を締結する必要があります。

贈与契約は、必ずしも書面で行う必要があるわけではありません。しかしながら、両当事者が、最低限、贈与を認識している必要があります(当たり前の話ですが)。

おばあちゃんが孫に黙って口座を作った場合、孫には贈与を受けたという認識がありません。贈与契約は成立しようがないのです。

更に言えば、おばあちゃんは自分で保管している印鑑を使って口座を作っていますから、お金の支配も実質的にはおばあちゃんがしています。

このような他人名義でなされた預金を業界用語で「名義預金」と呼びます。

名義預金は、言って見れば、自分の上着の右のポケットから左のポケットにお金を移し替えているのと同じであり、贈与が成立する余地はありません

このような状況で、預金を孫のものと考えて相続税の申告対象から外すと、後日、税務署から指摘を受けることになりかねません

では、贈与契約を成立させるためには、どうすれば良かったのでしょうか。後編に続きます。

【関連する本サイトの記事】
12-2-3 現金と預貯金について