東京西法律事務所

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2014年5月3日土曜日

名寄帳(固定資産課税台帳)と共有財産

みなさんは、「名寄帳」をご存知ですか?

名寄帳は、またの名を「固定資産課税台帳」といいます。

この「名寄帳」が、相続の際に活躍することがあります。

それは、亡くなった方が持っていた不動産を漏らさず調べたいときです。

名寄帳を見れば、市区町村ごとに、ある人の持っている不動産が全部分かります。とても便利ですね。

ところが、ある例外的な場合は、名寄帳を見ても、不動産を発見できない場合があります。

それは、不動産が共有の場合です。

名寄帳は、固定資産税の課税のために作られています。

共有の不動産は、実務上、共有者の筆頭の人がまとめて固定資産税を納税し、残りの共有者に持分に応じて求償します。

従って、役所は筆頭の人さえ把握できれば良いので、他の共有者の名前で検索しても出て来ないのです。

場合によっては、相続の手続がすべて終わった後で、筆頭者から固定資産税の負担についての連絡を受け、持分が発見されることがあります。

困った話なのですが、良い解決方法はまだ見つかっておりません。しかし、「名寄帳にもない共有の不動産があるかもしれない」ということは頭の片隅に入れておいた方が良いでしょう。

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6-2 不動産の調査